仮面ライダーX | |
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テレビドラマ | |
原作 | 石森章太郎 |
監督 | 山田稔、田口勝彦、折田至、内田一作 |
制作 | 毎日放送、東映 |
放送局 | 毎日放送・NET系 |
放送期間 | 1974年2月16日 - 10月12日 |
話数 | 全35話 |
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『仮面ライダーX』(かめんライダーエックス)は、1974年(昭和49年)2月16日から同年10月12日まで、毎日放送・NET系列で放送された毎週土曜19時30分から20時00分(JST)に放映された特撮テレビドラマ作品、及び作中で主人公が変身するヒーローの名称である。「仮面ライダーシリーズ」第3作である。
あらすじ[]
海洋科学者である神 啓太郎(じん けいたろう)教授は、謎の組織GOD(ゴッド)より組織への加入を迫られる。拒否した神教授は報復としてGODの襲撃を受け、父親を助けようとした息子の神 敬介(じん けいすけ)は殺害されてしまう。自らも瀕死の重傷を負った神教授だったが、死の前に敬介を自らの研究していた深海開発用改造人間(カイゾーグ)技術を用いて「仮面ライダーX」として蘇らせた。
父の遺志を継ぎ、日本全滅を図るGODと戦う決意をする敬介だったが、彼の前に父の助手でかつての恋人、水城涼子がGODの一員として現れる。そして涼子と同じ顔をした謎の女性、霧子が敬介を助ける。涼子の真意と霧子の正体を求めつつ、敬介は偶然出会った過去の「仮面ライダー」の協力者である立花藤兵衛らの助力も得てGODと戦う。
特徴[]
仮面ライダーシリーズ第3作。企画段階では『仮面ライダーW(ダブルブイ)』とされていた[1]。『X』のネーミングは主題歌にあるように「VとVを組み合わせたもの」であるが、これには前作の『仮面ライダーV3』の主人公V3同様「victory(勝利)の頭文字V」と5号ライダーとして「5のローマ数字のV」という解釈が設定されている。
前作の本放送時後半から、マジンガーシリーズをはじめとしたロボットアニメブームにより視聴率にはかげりが見え始めたことから、この作品は企画初期段階で従来の『仮面ライダー』と同一の世界上の物語であることや、従来作品のレギュラー・立花藤兵衛が続投することも決まっていたものの、同時にいくつもの新しい試みが行われた。
そのアイディアの1つとして、当初有力だったのが、専用ライフルを手に戦うかみきり虫ライダーだったが、前作の後半第43話から登場した仮面ライダー4号=ライダーマンに対する当時の児童層の反響が予想外に高かった事とそれまでにない新しい仮面ライダー像の構築という意味で変更になり、武器を持ったライダーというアイディアのみ本作に継承された。
これまでの歴代ライダーは敵から奪った武器を使っての戦闘が多かったが、本作で正式な手持ち武器を持ったライダーとなった。ちなみにライフルなどの銃系統武器が導入されるのはもっと先の話である。
折しも沖縄本土返還復帰事業最大のイベントである「沖縄海洋博」の開催を1年後に控えている事実も考慮に入れられた結果、深海開発用改造人間=カイゾーグである仮面ライダー5号、通称Xライダーの設定が完成した。
仮面ライダーシリーズの多くに登場する敵組織はいずれも、これから世界征服を目論む秘密結社・テロ組織であるのに対し、本作のGOD秘密機関は既存の国家同士が密約を結び結成した組織という位置付けがされている。組織の支部を分署と呼んだり、秘密警察を連想させる制服を着た構成員を登場させるなど随所にそれを裏付ける為の演出が組まれている。
他、主人公・仮面ライダーXについては改造人間であるという設定はそれまでと共通であるものの、アイテムを用いて変身する点や、武器をベルトに常時携行しているなど、様々な新しい要素で仮面ライダーのイメージを一新させる作品となった。
特にメカニカル感を残した造形と差し色を利かせたカラーリングが他のライダーと比べて特徴的である。NG版スーツの中には全身がシルバー調のものもあり、ロボット(メカニック)的な要素を盛り込もうとしていたことが伺われる(造形商品という形ではあるが、イベント『石ノ森章太郎 生誕70周年記念 特撮英雄転 仮面ノ世界(マスカーワールド)』限定で買取権が抽選とされたS.I.C.シリーズ「仮面ライダーX(原作Ver.)」で、この全身シルバー版スーツを見る事が出来る)。
ストーリー面については、企画当初のみならず本放送中にライバル番組に対するてこ入れが行われたことで、時期によってその様相を大きく変えている。
- 第1話 - 第8話(水城姉妹編)
- 企画段階から、ライダーファンの成長にあわせたアダルト志向のドラマも視野に入れた新しい路線が打ち出され、脚本家にも『仮面ライダー』や『V3』でメインライターだった伊上勝らに加え、新たに『人造人間キカイダー』と『キカイダー01』で実績を残した長坂秀佳が起用された。第1話と第2話を担当した長坂は、改造人間ゆえに人々から畏怖される主人公という、従来作にもあったシチュエーションも盛り込みつつ、父と子の絆や謎めいたヒロインの登場を軸とするなど、従来作とは大きく違った切り口が特徴の作品を書き上げている。また先述通り過去の作品で主人公達をサポートした立花藤兵衛も登場するが、初登場は第5話になってからで、その出会い自体も1つの重要なドラマとして演出されている。
- 登場する「怪人」達もギリシア、ローマの神話に材を求めた。歴代ライダー怪人を手掛けたエキスプロの高橋章のデザインにより、彫刻を彷彿とさせるような造形が特徴で、これまでの動物や機械などをモチーフにしたキャラクターとは一線を画している。
- しかし企画当初からあまりにもプロットが複雑であるとの声から、実際の放送時はメイン格の長坂以外の脚本家が早期に登板するなどやや方向転換され、それも必ずしも視聴者からは受け入れられなかった。そのため路線変更を余儀なくされる。
- 第9話 - 第21話(アポロガイスト編)
- 第8話のヒロイン退場と共に長坂も降板し、第9話では過去のライダー同様に藤兵衛による特訓シーンが描写されるなど、伊上らを中心にそれまでのシリーズをより意識した展開に移行していった。しかしこの作品の独自性を探る試みも断念されたわけではなく、怪人達同様神話からヒントを得て造形されたシリーズ初の本格的ライバルキャラ、アポロガイストが登場。後述するようにそれまでの大幹部とは違った立ち位置の設定が与えられ、ライバルとしての存在感を発揮した。
- また過去作品以上に怪奇性を強調した6月放送分のいわゆる「梅雨の怪談シリーズ」が制作されたり、当時世間の話題となっていたオカルトや超能力を意識した展開も導入されている。
このアポロガイスト編は本作の中では最も人気が高い。
- 第22話 - 第35話(キングダーク編)
- しかしライバルとの視聴率争いから、さらなるてこ入れが行われた。まずアポロガイストに代わり、GODの大幹部として巨大ロボット・キングダークが登場し、怪人のデザインコンセプトも、過去作品の怪人達により近い「GOD悪人軍団」と称されるものへと変更された。
- ストーリー的にも「RS装置」をめぐる争奪戦を中心に展開されている他、アイテムで変身し、武器を併用して戦うというXライダー最大の特徴が、一敗地にまみれる展開から前作の主人公・風見志郎が登場して行われたパワーアップ改造により、一定の変身ポーズで変身し、肉弾戦で戦うという過去作品に近い形へと変更される。
- 過去作品とのつながりとしては志郎の登場だけではなく、劇場版『五人ライダー対キングダーク』に合わせて立花藤兵衛が1号からの歴史を語る総集編が放送され、終盤には一文字隼人も駆けつけるようになるなど、急速にシリーズの一作品として位置づけられていった[2]。
知名度の高い『V3』と、シリーズ最大の異色作である『アマゾン』に挟まれた当作品は、様々なてこ入れにもかかわらず、先述のアニメロボットブームの猛追を避けることは出来ず、放送話数は35話で終了した。しかし若年層へアピールするためのてこ入れの甲斐あってか、関西地区では平均視聴率で20%を超えるなど好成績を残している。また独自の魅力を持つ神話怪人群、マンガチックな悪人軍団怪人群、本格的ライバルキャラのアポロガイスト、実寸大のセットで表現されたシリーズ初となる巨大敵キャラクター・キングダークや、Xの剣劇的なアクションなど当作品ならではの特徴も少なくない。
視聴率 関東…最高20.5% 最低…14.1% 関西…最高25.2% 最低…16.7%
登場人物[]
仮面ライダーXと仲間たち[]
- 神敬介 / 仮面ライダーX
- 本編の主人公。
- 神 啓太郎(じん けいたろう)
- 敬介の父。城北大学の教授にして、海洋科学と人間工学の世界的権威。
- GOD機関にその卓越した頭脳と、博士の持つ人間工学の研究成果を必要とされていた。
- その研究とは、人間の持っているそれぞれの機能を機械に代行させたり、身体の欠損部分を機械で補ったたりする技術のことである。
- 口やかましく頑固な性格で敬介とは親子喧嘩が絶えなかったが、その心には息子への大きな愛情を宿している。敬介の達者な格闘技の腕前も「科学者にも腕っ節が必要だ」という彼の考えによるものだった。
- GOD機関への協力を拒んだため重傷を負わされるが、瀕死の状態で敬介をXライダーに改造。自らの記憶と人格を海底基地「神ステーション」に移植した。父親に頼る敬介の依存心を断ち切るため、2話でステーションは自爆した。
- 仮面ライダーを作る技術を有していたことについて劇中での説明はないが、「過去に緑川博士と同じ研究所で働いていたから」という当時の雑誌設定がある[3]。『MASKED RIDER X EDITION』では緑川博士とともに城北大学で教鞭をふるった親友とされ、緑川博士がショッカーに協力させられる中でも連絡をとりあっていた。自身も呪博士の手によりショッカーに推薦されるが、「神ステーション」という要塞を作り、ショッカーから逃れていたとされている。
- 水城涼子[4]
- 敬介の婚約者。神啓太郎教授の助手を務めていたが、神親子を裏切りGODの一員となる。
- 水城霧子
- 涼子の双子の妹。GODに潜入した姉に代わって、敬介を影からサポートする。
- 立花藤兵衛
- 5話から登場。デストロン壊滅後、元々の稼業の一つであった喫茶店を新たに開業。
- チコ
- 15話から登場。城北大学の女子大生だったが、GODの指令テープを誤って聞いてしまった事から戦いに巻き込まれてしまう。危ういところを敬介に救われ、「COL」のウェイトレスになる。結構ドジで、たびたび危機に陥る。マコとは同居している。対血吸いヒル戦において、足をなぜだか怪我している姿がみられる。
- マコ
- 15話から登場したチコの親友。いつもチコと共に行動しており、「COL」でも一緒に働いている。藤兵衛やチコと共に人質になる事が多いが、1度も風邪を引いた事がないのが自慢らしい。健啖家。
- なお、この二人にはボーイフレンドがいないらしく、敬介にからわれたりしている。このため、敬介は立花に「辞めたりすると大変だ!!」とこぼしていたが、第33話において、ムカデヨウキヒが少女に変身し、敬介に馴れ馴れしく接した際、焼きもちを焼いていたので、敬介がいるからこそCOLでバイトをしていたのだろう。
- 風見志郎 / 仮面ライダーV3
- ゲスト出演。
- 一文字隼人 / 仮面ライダー2号
- ゲスト出演。
- 本郷猛 / 仮面ライダー1号
- ゲスト出演。
- 結城丈二 / ライダーマン
- ゲスト出演。
※第5話の神敬介と立花藤兵衛の対面シーンでは、1カットだけ歴代ライダーが登場している。
GOD機関[]
暗黒組織デストロン壊滅後に現れた、世界の対立している大国が水面下で手を握って組織した秘密結社。詳しくは、GOD機関を参照。
- 呪博士(GOD総司令)
- GOD機関の総司令。
- アポロガイスト
- GOD秘密警察第一室長。
- キングダーク
- GOD機関の大幹部。
キャスト[]
レギュラー[]
- 神敬介 / 仮面ライダーX(声) - 速水亮
- 水城涼子、水城霧子 - 美山尚子(2役)
- 立花藤兵衛 - 小林昭二
- チコ - 小坂チサ子
- マコ - 早田みゆき
- アポロガイスト - 打田康比古
主なゲスト出演者[]
※参考文献:『仮面ライダー大図鑑(4)』(バンダイ・1992年)、『仮面ライダーX アマゾン ストロンガー大全』(双葉社・2004年)
- 風見志郎 / 仮面ライダーV3 - 宮内洋 (27, 28, 33, 34)
- 一文字隼人 / 仮面ライダー2号 - 佐々木剛 (33, 34)
- 神啓太郎教授 - 田崎潤[5] (1, 2)
- ススム - 小松陽太郎 (2)
- 八百吉(パニック) - 佐藤京一 (2)
- キバラ特使 - 山岡徹也 (3)
- ダボス - 北条清 (3)
- サングラスの男(ヘラクレス) - 浜田晃 (3)
- 小夜子 - 白取雅子 (3)
- 小暮誠一郎 - 守田比呂也 (4)
- 小暮冴子 - 斉藤浩子 (4)
- 三浦清美(メドウサ) - 高毬子 (4)
- 誘拐魔(キクロプス) - 中田博久 (5)
- 木村サチコ - 高安真弓 (6)
- 現場監督(ミノタウロス)滝波錦司 (6)
- 大門寺博士 - 小笠原弘 (7)
- 大門寺冬子 - 遠藤薫 (7)
- 瀬山一郎(イカルス) - 手塚しげお (7)
- 中条教授 - 北原義郎 (8)
- 中条健吾 - 岩本幸雄(8)
- 倉田 - 清水幹生 (8)
- ミキ - 下野輝美 (9, 10)
- ミキの母 - 安藤純子 (9, 10)
- 河村博士 - 綾川香 (12)
- 河村恵子 - 吉本由美子 (12)
- 恵子の母 - 浜田ゆう子 (12)
- 関口淳 - 関口淳 (12)
- タクシー運転手(キマイラ) - 影山丈二 (12)
- ゴッドラダムス(ユリシーズ) - 江見俊太郎 (13)
- 植松教授 - 守屋俊志 (13)
- 青田博士 - 奥野匡 (14)
- 川上博士 - 三島耕 (15, 16)
- 宮本大悟博士 - 灰地順 (15, 16, 21)
- タケシ - 大慶太 (17)
- タケシの姉 - 桑田みどり (17)
- タケシの両親 - 南川直 、新草恵子 (17)
- 沢田隆 - 三上剛 (18)
- 沢田カオリ - 尾崎ますみ (18)
- カオリの母 - 中真千子 (18)
- 館の主(オカルトス) - 上田忠好 (19)
- アベック - 山下則夫(達也)、八代順子(弓子) (19)
- 本田タカシ - 梅地徳彦 (20)
- タカシの兄 - 瀬戸山功 (20)
- 老婆(サラマンドラ) - 真咲美岐 (20)
- 早苗 - 清水めぐみ (22)
- 早苗の兄・静夫 - 島田茂 (22)
- 病院長(ジンギスカンコンドル) - 弘松三郎 (22)
- 南原光一博士 - 伊藤久哉 (23)
- 玉井助手 - 池上明治 (23)
- 矢沢正一 - 高橋仁 (24)
- 矢沢圭子 - 今井美佐子 (24)
- 堂本博士 - 佐々木孝丸 (25)
- タカシ - 工藤智彰 (25)
- ノリオ - 五島義秀 (25)
- 江川孝夫博士・身代わりの男性 - 中井啓輔(2役)(26)
- 江川知子・身代わりの女性 - 真木沙織(2役)(26)
- 田辺千鶴 - 梅津栄 (27)
- 野中至 - 岩渕英二 (28)
- 菊地明子 - 島田幸子 (29)
- 安藤局長 - 大東梁佶 (29)
- 看護婦・くに子 - 大森不二香 (30)
- 占いの老婆(ヒルドラキュラ) - 桜井とし子 (30)
- ユキ - 木島慶子 (31)
- ユキの両親 - 柳沢紀男、安藤純子 (31)
- 野田幸子 - 森秋子 (32)
- 野田博 - 山本廉 (32)
- 野田七恵 - 山村志津子 (32)
- 紳士風の商人(アリカポネ) - 堀勝之祐 (32)
- ヤン博士の娘(ムカデヨウキヒ) - 田中澄江 (33)
- 雨宮博士 - 城所守 (34)
- 老人(サソリジェロニモJr.) - 邦創典 (35)
声の出演[]
- GOD総司令 - 阪脩
- キングダーク / 呪博士 - 和田文夫
- ナレーター - 中江真司
スーツアクター[]
- 仮面ライダーX[6][7] - 中屋敷鉄也
- 仮面ライダーX(代役)[6][8]、アポロガイスト[6]、怪人(一部)[6]、戦闘員[6] - 新堀和男
- 怪人[6] - 河原崎洋夫
- 怪人・GOD戦闘工作員 - 岡田勝、中村文弥ほか
スタッフ[]
- 原作 - 石森章太郎
- 連載 - テレビマガジン、たのしい幼稚園、テレビランド、冒険王
- 企画 - 平山亨、阿部征司(東映)
- 脚本 - 長坂秀佳、伊上勝、鈴木生朗、村山庄三、島田真之、平山公夫、中瀬当一
- 監督 - 折田至、内田一作、田口勝彦、山田稔
- 助監督 - 高橋正治、福島孔道、梅田味伸、前川洋之、平山公夫
- 音楽 - 菊池俊輔
- キャラクター制作 - エキスプロダクション
- 制作著作 - 毎日放送、東映
音楽[]
主題歌[]
オープニングテーマ[]
- 「セタップ! 仮面ライダーX」[9]
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- 作詞 - 石森章太郎 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 水木一郎 SCS-224
エンディングテーマ[]
挿入歌[]
オープニングとエンディング同様、作・編曲はすべて菊池俊輔。シリーズ中、例を見ない音楽制作の早さで既に2話までに挿入歌「ライダー賛歌」(1号からXまでの歴代ライダーを唄ったもの)、「神敬介の歌」(敬介の父への想いを唄ったもの)のメロディーオーケストラ(メロオケ)が使用されていた。新仮面ライダー誕生として「ライダー賛歌」は1話のラスト、「神敬介の歌」は2話で神ステーションが自爆し父と決別した後のパニックとの戦闘シーンで使用された。ちなみに、ED「おれはXカイゾーグ」のメロオケも制作されたが使用されたのは劇場作品のみである。
クルーザーのテーマ「白い弾丸クルーザー」はシングルレコードにも正副主題歌とともに収録されていた。
なお、『仮面ライダーX』のLPレコードには『仮面ライダーV3』の挿入歌「ぼくのライダーマン」も収録された。同曲の発表が『仮面ライダーV3』のLPのリリース後だったためである。この影響により、『仮面ライダー』第1作から『仮面ライダーストロンガー』までの初期シリーズのうち、『仮面ライダーX』の歌が一番少ない。
- 「ライダー賛歌」
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- 作詞 - 鈴木生朗 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 子門真人
- 「神敬介の歌」
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- 作詞 - 長坂秀佳 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 水木一郎
- 「白い弾丸クルーザー」
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- 作詞 - 石ノ森章太郎 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 水木一郎、コロムビアゆりかご会
- 「突撃仮面ライダーX」
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- 作詞 - 伊上勝 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 子門真人
- 「Xライダーアクション」
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- 作詞 - 土井信 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 水木一郎
- 「Xメカの歌」
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- 作詞 - 中瀬当一 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 水木一郎、コロムビアゆりかご会
- 「Xライダーぼくらの仲間」
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- 作詞 - 赤井圭 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - コロムビアゆりかご会
- 「Xライダーしりとり歌」
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- 作詞 - 石山淳 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 水木一郎
- 「ゴッドのマーチ」
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- 作詞 - 能見佐雄 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - こおろぎ'73
また本作の劇中で、前作の主題歌のテスト版(水木一郎バージョンおよび宮内洋ソロ・バージョン)の「戦え!仮面ライダーV3」が初めて使用された。
放映リスト[]
放送日 | 話数 | サブタイトル | 登場怪人 ゲスト仮面ライダー |
脚本 | 監督 |
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1974年 2月16日 |
1 | X.X.Xライダー誕生!! | 長坂秀佳 | 折田至 | |
2月23日 | 2 | 走れクルーザー! Xライダー!! |
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3月2日 | 3 | 暗殺毒ぐも作戦!! |
|
伊上勝 | 内田一作 |
3月9日 | 4 | ゴッド恐怖の影!! |
| ||
3月16日 | 5 | 一つ目怪人の人さらい作戦! |
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鈴木生朗 | 田口勝彦 |
3月23日 | 6 | 日本列島ズタズタ作戦! |
| ||
3月30日 | 7 | 恐怖の天才人間計画! |
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長坂秀佳 | 折田至 |
4月6日 | 8 | 怪!? 小地球・中地球・大地球 |
| ||
4月13日 | 9 | Xライダー必殺大特訓 |
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伊上勝 | 内田一作 |
4月20日 | 10 | GOD秘密警察! アポロガイスト!! |
| ||
4月27日 | 11 | 不死身の水蛇怪人ヒュドラー! |
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鈴木生朗 | 折田至 |
5月4日 | 12 | 超能力少女をさらえ! |
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5月11日 | 13 | ゴッドラダムスの大予言! |
|
伊上勝 | 内田一作 |
5月18日 | 14 | アポロガイスト くるい虫地獄 |
| ||
5月25日 | 15 | ゴッド秘密基地! Xライダー潜入す!! |
|
折田至 | |
6月1日 | 16 | 逆襲アポロガイスト! Xライダー危うし!! |
| ||
6月8日 | 17 | 恐い! 人間が木にされる!! |
|
村山庄三 | 山田稔 |
6月15日 | 18 | 恐い! ゴッドの化けネコ作戦だ! |
|
鈴木生朗 | |
6月22日 | 19 | ゆうれい館で死人がよぶ!! |
|
折田至 | |
6月29日 | 20 | お化け!? 謎の蛇人間あらわる!! |
|
島田真之 | |
7月6日 | 21 | アポロガイスト 最後の総攻撃!! | 伊上勝 | 内田一作 | |
7月13日 | 22 | 恐怖の大巨人! キングダーク出現!! |
| ||
7月20日 | 23 | キングダーク! 悪魔の発明!! |
|
山田勝彦 | |
7月27日 | 24 | 復しゅう鬼ジェロニモ! 音もなく襲う!! |
| ||
8月3日 | 25 | 謎の怪盗 カブト虫ルパン!! |
|
鈴木生朗 | 内田一作 |
8月10日 | 26 | 地獄の独裁者 ヒトデヒットラー!! |
| ||
8月17日 | 27 | 特集 5人ライダー勢ぞろい!! |
|
平山公夫 中瀬当一 | |
8月24日 | 28 | 見よ! Xライダーの大変身!! |
|
村山庄三 | |
8月31日 | 29 | 死闘!! Xライダー対Xライダー!! |
|
鈴木生朗 | 田口勝彦 |
9月7日 | 30 | 血がほしい― しびと沼のヒル怪人!! |
| ||
9月14日 | 31 | 立て! キングダーク!! |
|
村山庄三 | 折田至 |
9月21日 | 32 | 対決! キングダーク対Xライダー |
|
伊上勝 | |
9月28日 | 33 | 恐怖! キングダークの復しゅう!! |
|
村山庄三 | 内田一作 |
10月5日 | 34 | 恐怖の武器が三人ライダーを狙う!! |
|
鈴木生朗 | |
10月12日 | 35 | さらばXライダー |
|
伊上勝 | 折田至 |
劇場版[]
- 『仮面ライダーX』(1974年3月16日公開) - テレビシリーズ『仮面ライダーX』第3話再編集版。東映まんがまつり一編として公開。
- 『五人ライダー対キングダーク』(1974年7月25日公開)
映像ソフト化[]
- ビデオ(VHS、セル・レンタル共通)は全9巻が東映ビデオよりリリースされている。全話収録だが、当初は傑作選の予定だったため、収録順は放送順と一致していない。
- 1994年5月21日から1995年5月21日にかけてLDが東映ビデオより発売された。全5巻の各2枚組で各巻8話(Vol.5のみ1枚・3話)収録。
- 2003年5月21日から7月21日にかけてDVDが東映ビデオより発売された。全3巻の各2枚組で各巻12話(Vol.1のみ11話)収録。
- 2008年7月21日発売の「石ノ森章太郎 生誕70周年 DVD-BOX」に第1話が収録されている。
コミカライズ作品[]
- 冒険王掲載版(すがやみつる 1974年3月号-10月号)
- テレビランド掲載版(松本めぐむ 1974年3月号-5月号、土山よしき1974年6月号-10月号)
- テレビマガジン掲載版(すがやみつる 1974年3月号-10月号)
- たのしい幼稚園掲載版(石川巨人 1974年4月号-10月号)
- おともだち掲載版(細井雄二 1974年4月号-10月号)
- ディズニーランド掲載版(石川巨人 1974年4月号-10月号)
後年のシリーズへの影響[]
『仮面ライダークウガ』以降の作品は、本作と劇中世界のつながりがないが、以下のような影響が見られる。
- 仮面ライダーアギト - 『てれびくんデラックス愛蔵版 仮面ライダーアギト超全集』によると、G3-Xの各パーツには、「レッドアイザー」や「パーフェクター」とXの各パーツと同じ名称がつけられている。
- 仮面ライダー555 - 本作のオマージュが多い作品となっている。本作の他には、『人造人間キカイダー』などのキャラクターをデザインモチーフに使用している。
その他[]
- 主演の速水亮とシリーズ当初のヒロインを演じた美山尚子は、この作品での共演をきっかけに結婚した。速水によると、共演中はお互いに恋愛意識はなく、美山が番組の路線変更で降板後、速水に相談を持ちかけたのが始まりだったらしい。なお、「速水亮」は芸名で命名は原作者の石森章太郎によるもので以前は「炎三四郎」などと名乗っていた。速水はその縁で石森の葬儀にも参列した。
- 霧子の退場などのアダルト路線変更へのテコ入れは、実は第1話の放送前から内部で決まっていたという事が最近のムックで明らかになっている。放送前の時点で試写を見た広告代理店などの意見は「子供に難しいのではないか」と言った懸念や疑問であり、第1話放送前で、もう数話分撮り終えているのに「従来のライダー風に戻る」という指示を受けた製作現場が霧子を失命させたのが8話周辺であったということ。
- 先述のように、空前の超能力ブームだった当時の世相を受けて、第12話「超能力少女をさらえ!」で、スプーン曲げで知られた「超能力少年」の関口淳が飛び入りのような形でゲスト出演している。
- 第1話及び第14話では本編内で「キチガイ」という用語が使用された。ほとんどの再放送ではこの部分が削除されているが、東映チャンネルの再放送や、東映ビデオの映像ソフトではそのまま収録している。
- アイキャッチのBGMは第3話に(「セタップ!仮面ライダーX」のサビ部から前奏部へ)、オープニングとエンディングのクレジット書体は第15話に(ゴシック体風の手書き文字からゴシック体の印刷文字へ)それぞれ変更されている。
- 第31話の戦闘シーンで、フィルム編集のミスのために、翌週放映予定の第32話のアリカポネとの戦闘シーンが1カット紛れ込んでいる。
- 『ハヌマーンと5人の仮面ライダー』は『五人ライダー対キングダーク』の映像を流用している。
- 最終回では、劇場版『五人ライダー対キングダーク』でしか集結しなかった5人ライダーが集結してキングダークと最後の決戦を繰り広げる予定だった。最終回直前の第33話と第34話に2号とV3が登場したのは、元々最終回に5人ライダーが勢揃いする予定だったためである。しかし、1号の藤岡弘とライダーマンの山口暁のスケジュール調整が困難であり、「最終回は気分を引き締め、主役のXライダーがキングダークに孤独な戦いを挑むという幕引きにすべき」という判断もあり幻に終わってしまう。秋田書店の『冒険王』のみその幻に終わった最終回の決戦の記事が載っていた。
また、藤岡のバイク事故の件に伴い、宮内は撮影前の1週間程、浜松の教習所でバイクアクションの安全指導を受けたが、この頃、速水は大型自動二輪免許を取り立てだったにも関わらず、実施されることはなかった。 お陰で速水は撮影の度、体のどこかに擦り傷等を負ったりしていた。
脚注[]
- ↑ 読みは異なるものの同じ表記は『仮面ライダーW』で使われている
- ↑ 当初は仮面ライダー1号/本郷猛とライダーマン/結城丈二も客演させる予定だった。しかし藤岡弘は1974年公開の東宝映画の関係、山口暁は当時『電人ザボーガー』の主役を務めていたために都合がつかず、回想シーンと劇場版のみの登場となった。
- ↑ 『仮面ライダー』第1話では、緑川博士は城北大学の教授という設定となっていた。
- ↑ オープニングのキャストテロップでは「水城」ではなく「水木」と表記されていた。
- ↑ 第2話は声のみ。
- ↑ 6.0 6.1 6.2 6.3 6.4 6.5 テンプレート:Cite book
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ EDテロップの表記は「セッタップ仮面ライダーX」。
- ↑ EDテロップの表記は「俺はX.Xライダー」。
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